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2023年06月27日

コラム NEW

児童相談所における業務負担軽減のためのAIシステム

パートナー兼主任研究員 和田有理

 児童相談所の児童虐待相談対応件数は22年度、全国で20万件を超え(※1)、それに伴い職員の業務が増え、負担軽減が喫緊の課題となっています。重大事件の発生防止のためには、それぞれの案件に十分な時間を確保し、対人業務や情報収集を丁寧かつ入念に行うことが必要と考えられています。しかし、限られた人員でそれを行うことが一層困難になりつつあります。
 以上の状況を踏まえ、弊社では、児童相談所職員の業務負担を少しでも軽減することを目的とするAIシステムを開発いたしました(※2、※3)。
 本システムの導入により、これまで経験豊富な職員しか行えなかった一時保護や家庭復帰の判断を経験の少ない職員が部分的に代替することや、過去の膨大なケース記録からリスクアセスメントに関わる内容を抽出すること(現在特許出願中)が可能となります。

※1:令和3年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/a176de99-390e-4065-a7fb-fe569ab2450c/1cdcbd45/20230401_policies_jidougyakutai_07.pdf)
※2:AIが虐待記録を学習、子どもへのリスク予測…児相職員の「一時保護」判断サポート : 読売新聞(https://www.yomiuri.co.jp/national/20211122-OYT1T50124/)
※3:江戸川区(東京都)AIを活用した児童相談所業務の効率化~充実した子どもと家庭の支援のために~/上坂 かおり(江戸川区子ども家庭部(江戸川区児童相談所)援助課長)[J-LIS 月刊J-LIS 令和3年11月号](https://www.j-lis.go.jp/spd/magazine/magazine_bn/j-lis_2021_bn/jlis2111.html)

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