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2020年01月01日

コラム

「臨床研究と疫学研究のための国際ルール集」を博⼠⼈材がナナメ読みしてみた

代表取締役 市⽥⾏信

私はもともと経済学や農学系の研究室にいたため医学や疫学の体系的な教育を受けた事は無い。2003年頃から、社会疫学の研究会である⽇本⽼年学的評価研究に、研究室の先輩を通じて偶然関わることになったが、研究会の代表である近藤克則先⽣から医学系の論⽂の書き⽅を教わったときは、その書き⽅が体系⽴っていて驚いた

⽂系の論⽂に⽐べて書くべきことが⾮常に細かく指定されているため、読みやすく、また、⾮常に書きやすくなっていると感じた。例えば、アンケート調査などでデータを取得した⽇など、論⽂やレポートを書く時に忘れそうになったことはないだろうか。この本に含まれる「STROBE声明」には、このような、何もないと書き忘れそうな項⽬のリストが⽰されている。それ以外の項⽬として、研究結果をどこまで⼀般化できるかを考察する、といったものもある。

さらに、どのような研究デザインで⾏われた研究結果のグレードが⾼い(≒より確からしい)のかが明確に⽰されており、例えば、RCT(ランダム化対照試験)は「⾼」、観察研究は「低」、その他は「⾮常に低」、とされる。このため、政策や実務上の判断や、建設的な議論を⾏うためにディスカッションにおいて活⽤しやすくなっており、個⼈的には、医学以外の分野でも、書き⽅のガイドラインが分野に無いのであれば、医学論⽂の書き⽅に則ることが有益と考えている。

近年、⾏政においてもEBPM(証拠に基づく政策⽴案)を重視するようになってきた。例えば、内閣府のウェブページ上では以下のように⾔及さている。本書は、EBPMの源流である医学のエビデンスについてのガイドライン集であり、重要な視点やフレームワークを豊富に含んでおり、エビデンスについて深く理解するために有益である。

EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策⽴案)とは、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策⽬的を明確化したうえで合理的根拠(エビデンス)に基づくものとすることです。
政策効果の測定に重要な関連を持つ情報や統計等のデータを活⽤したEBPMの推進は、政策の有効性を⾼め、国⺠の⾏政への信頼確保に資するものです。内閣府では、EBPMを推進するべく、様々な取組を進めています。

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